昭和スポーティー3針 セイコー5 DX 6106-7000


こんにちは。
お久しぶりでございます。

はてなブログからも、「そろそろ次の記事を投稿してみませんか?」と諭されました(笑)そうですよね。楽なインスタグラムにうつつを抜かしてばかりではいけませんね。こちらが私の本道なのですから。

思わずポチってしまった時計

最近久しぶりにオールド時計を購入しました。
今回紹介する時計なのですが、最初から狙っていたわけではありません。

本当は、セイコー5 SNXS79(7S26-0480)を購入しようと思っていました。

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写真はオークフリー(ヤフオク落札結果)からの転載です。https://aucfree.com/items/j631526707

もう絶版ですが、今でもまだ新品が出てきます。市場での現存数が多いセイコー5をプレミア価格で買う気はないので、ゆっくりと中古(新古)を探していたのです。

このモデルは、スポーツマン 6602-9981(9982)をリデザインしたと思われます。シンプルな、バーインデックス・バーハンドですけど、グレー文字盤の設定もありますし、同じ雰囲気を狙っていると思うのです

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写真はオークフリー(ヤフオク落札結果)からの転載です。https://aucfree.com/items/x662234206

もっと言えば、ファーストダイバー 6217-8000(8001)とデザインが似てるので、スポーツマンはかなり人気が高くなっています。


話が脱線してしまいました。
・・・で、ついついポチってしまった時計はコレです。

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1967年、諏訪精工舎から発売された、ニューファイブDXであります。この2年後に61アクタスが発売されるので短命に終わるモデルですが、それなりに売れたようなので、中古市場でもレアな時計ではありません。

61系は、アクタスが好きでジャンクを含めて結構な数を買いました。61系ムーブメントについては語られ尽くされていて、いまさら素人の私が語ることない名機です。

スポーティーな夜光インデックス

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共通点は、長方形のシンプルインデックスに夜光が入ることです。針も同じですが、このモデルはバーハンドではなくテーパーのついたデザインになってます。この年代の夜光はもれなく光りませんから実用性はありません(新しい SNXS79 はバリバリ光ります) 夜光が入るとスポーティーな印象が強くなります。夜光の面積が大きくなるほど度合いも上がります。

シルバーの文字盤なので、夜光部分が黒塗りだと非常に見やすいでしょう。正直、配色的に見やすくはないのですけど、カッコいいからまあいいかと思ってしまいます。本当はこの黒(グレー)文字盤が欲しかったのですけど、玉数が少なくなかなか縁がありません。


美しいラインのケース

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ケースはいわゆるCライン(※1)模倣ですが、リューズが小さく埋め込まれているので、本家よりもサイドの厚みが薄く、よりシャープになっています。
かなり使い込まれた個体なので、エッジも丸くなってしまっていますが、新品時は刃物のように切れそうなラインだったと想像します。

※1:ジェラルド・ジェンタ氏がデザインしたケース。美しいサイドラインと一体化したラグが特徴。オメガ コンステレーションなどに採用されました。

知らなかった初期型 6106 の仕様

ムーブメントは、使い慣れた61アクタスと同じと思っていましたが、初期型の6106Aは、曜日のリューズプッシュチェンジがありません。補足すると、後継のアクタスの6106は、リューズを押し込んでカレンダー早送りします。
リューズ チョイ押し:日付早送り
リューズ グッと押し:日付曜日早送り
文章にすると分かりにくいですが、押し加減に慣れると非常に使いやすい機構です。特にこの頃のセイコー5は、リューズが小さく埋め込まれているので、この機構になったと言えます。

リューズプッシュで曜日送りができないということは、リューズを引き出して針回しでカレンダーを送らないといけません。この小さく薄いリューズはとても回しにくく指に突き刺さり痛いので嫌になります。はあああ。知らなかったよ(泣)
昔は1本の時計を毎日使っていたので、故障しないかぎり曜日合わせする必要がありませんから、この仕様が多かったのです。オーバーホール時期がきたら、アクタスのムーブメントと交換しようかな。

安物には理由がある

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ステンレスベルトは、オリジナルではなく汎用社外品をつけています。たまたま弓管もぴったりでポン付けできました。この詳細はまた記事にしますね。

ポン付けでもよかったのですが、せっかくなので少し加工しています。オーソドックスなデザインなので、どんな時計にも合わせやすいベルトです。


プラスチック風防が良いですね。もう何度も書いてますが、この雰囲気を出すのはガラスでは難しいです。ボックス形状はぶつけやすく傷つきやすいけど、プラスチックなら磨けば傷は消えます。ただ・・・嫌なのものを発見しました。

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ベゼルの5時位置にヒビがあります(泣)よーく見ないと分からない老眼泣かせのヒビですが、このベゼルを不用意に外すと割れるパターンです。割れると素人では修理できませんから厄介です。風防の状態が良かったのが救いです。ひょっとしたら交換したときにやっちゃったのかもしれませんね。いずれにしても風防を割らないように大事に使うしかありません。

オールド時計は楽しい

久しぶりにオールド時計を購入しました。出品写真と説明を穴が開くくらい見て、今まで蓄積されたデータと知識を総動員してポチるかどうか決断するのです。たかが数千円で大げさですけど、このときから勝負は始まっているのです。結局は自分の感じ方ですからテンション上げたほうが楽しめますよ。

商品が届いて開封する瞬間がたまりませんね。完全に脳内物質が出まくっております。今回は概ね自分の想像通りのモノが届きました。外装の程度はあまり良くありませんが、ムーブメントの調子は良いです。少し磨いて、好みのステンレスベルトに交換しました。

腕につけてニヤニヤタイムです。うーん。カッコいい!
しかしこのベルトのクラスプは気になるなあ。しばらく使ってみてダメならクラスプだけ交換してみるか。・・・なんて色々考えだすととまらないのであります。



----- 諸元 -----

・ムーブメント
キャリバーNo. 6106A(25石)
機械式 自動巻き(ハック付き)

・外装
ステンレスケース スクリューバック ポリッシュ仕上げ
テンションリング付きプラスチック風防

・ベルト
ステンレスベルト ポリッシュ/ヘアライン仕上げ

・サイズ
ケース径 36mm(リューズ含まず)
全長(ラグ端-端)41mm
厚さ 10.5mm
ラグ幅 18mm

・重さ
本体のみ **g
ステンレスベルト **g
合計 **g